局長
増田三恵子 |
大田区立入新井第一小
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局員
光眞 伸子 |
世田谷区立駒沢小
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東(掛川) 智子 |
町田市立南四小
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河原 文香 |
多摩市立多摩第三小
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畠山 瑞穂 |
足立区立栗原小
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平成26年度 美術館連携局 研究の方向性
子どもが美術館に行く意味
子どもたちにとって美術館は、作品や作品の置かれている空間、学芸員の方等、様々な新鮮な出会いの起こる場所である。「見る」ことに特化された施設で、感性を研ぎ澄ませながら「見る」ことができる。存分に作品や美術館に関わる経験は、同時に、リアリティーをもって“他者”や“描かれた思い”“自分の思い”に関わる経験でもある。
子どもを取り巻く状況から考える美術館連携局の意義
画一からされた価値観やデジタルで仮想的な世界に晒される事の多い子どもの姿を見ていると、他者や自他の思いに深くじっくり向きある経験の必要性を感じる。美術館で作品に触れる経験は、様々な芸術の多様性に触れ、今まで想像詩得なかった思いや驚きに出会うこと、他者の存在や他者との関わりの中で自分がいることに気が付くことである。そうした経験は子どもの価値観を耕し、力強い子どもの成長へとつながっていく。子どもが獲得する新たな価値の中には、数値化や見取りが難しいものも多く、中にはゆっくりと変化し、意識に上がらないものもある。しかしそうして子どもの内に育まれていくものにこそ価値があるのではないか。育ちゆくゆっくりとした時の過程で、時たま浮かび上がってきた変化や出来事を、図画工作の授業での活動やつぶやき、日常の様子の中から成果として記録し、蓄積していくことで、子どもに美術館鑑賞活動を経験させることの意義が揺るぎなさを獲得していくのだと考える。
研究の方向性として:美術館と子どもをつなぐ
美術館の豊かさに触れ、上記したような意義ある活動を展開するためには、子どもが「美術館を訪れたり作品を見たりすることは楽しいな。」という素朴な思いをもったり、主体性をもって作品に関わる事が大切だと考えた。そのためにどのような工夫や手立てが有効であるか、今年度は「美術館(作品)とこどもをつなぐ」ための手立てを事前授業の工夫として考察し、研究を進めることとした。